せこ(読み)セコ

デジタル大辞泉 「せこ」の意味・読み・例文・類語

せこ

酒席で、気ままに酒が飲めるように杯や銚子をいくつも出すこと。また、その杯や銚子。〈日葡

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精選版 日本国語大辞典 「せこ」の意味・読み・例文・類語

せこ

〘名〙 人形浄瑠璃社会の隠語
① 箱。
② (上流社会で、古く厠(かわや)に箱を置いて大便を受けたところから) 大便。
浮世草子・当世芝居気質(1777)一「どうぞせんぼを覚えたいものと心を付けて推量して見るに〈略〉せこかまってゐたといひいひ手をあらふを見ては便事(べんじ)にいたなとおぼえ」
③ 尻。
※洒落本・六丁一里(1782)「男色島 せこがりす」

せこ

〘名〙 (形動)
① いやしいもの。下品なこと。悪いこと。くだらないこと。また、そのさま。役者・寄席芸人仲間のことばとしても用いられた。〔名語記(1275)〕
② 少ないこと。無いこと。また、そのさま。役者・寄席芸人仲間でいう語。

せこ

〘名〙 酒宴の席で、客が気ままに酒を飲めるように、杯や銚子をいくつも出すこと。また、その杯や銚子。
言国卿記‐文明八年(1476)八月一六日「予もせこの御しやく仕了」

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