エステート(英語表記)estate

翻訳|estate

デジタル大辞泉 「エステート」の意味・読み・例文・類語

エステート(estate)

封建的地主の大所有地。特に、欧米人が熱帯・亜熱帯地方に開いた大規模な農園をいう。ここでプランテーション農業が営まれる。

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精選版 日本国語大辞典 「エステート」の意味・読み・例文・類語

エステート

〘名〙 (estate) 封建的地主の大所有地。特に欧米人が熱帯・亜熱帯にひらいた大規模農園をいう。ここでプランテーション農業が営まれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エステート」の意味・わかりやすい解説

エステート
estate

プランテーション農業の農園。大規模に区画されたものが多く,1エステートあたり数百 haから,大きいものは1万 haにも達するものがある。エステート内には近代的な加工工場のほか,教会,学校,病院などもあり,一つの生活単位をなしている。従来単一耕作であったが,世界経済の変動を受けやすく,多角経営化してきている。おもな分布地域はブラジル,カリブ海沿岸,スリランカインドマレーシアフィリピンジャワスマトラ,ギニア湾沿岸などで,地域によって名称は異なる。

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世界大百科事典(旧版)内のエステートの言及

【東南アジア】より

…第2次大戦後はアブラヤシが新しい作物として現れ,チョウジとコーヒーが再び勢いを盛り返している。 戦前はこうした作物栽培はヨーロッパ人の経営するエステートで行われることが多かった。広大な地域の森が切り開かれ,その全面に単一種類の作物が植えられ,それはエステート内に住みこんだ農園労務者によって維持,管理された。…

【プランテーション】より

…これらのプランテーションの多くが植民地時代に始まっており,第2次大戦後に独立を達成した時期に,経営が国有化されたり(インドネシア,キューバ),ブラジルなどのように独自の道を歩んだ場合もあるが,それぞれの国情と歴史的条件のなかで特色ある発展をみせている。そこでその名称も,マレーシアやインドネシアの〈エステートestate(企業農園)〉,ブラジルの〈ファゼンダfazenda〉などのように,独自の呼名をもっている場合もある。その成立する契機と特色からも明らかなように,プランテーション経営は前近代的な労働力雇用と資本制大規模農企業経営として発展し,生産物は輸出を目的としているため,各国は独立達成後もその国民経済は旧支配国からの自立が困難な場合もあり,経済的に従属性を払拭しきれないままになっていることが多い。…

※「エステート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」