エルアラメインの戦(読み)エルアラメインのたたかい(英語表記)Battle of El Alamein

改訂新版 世界大百科事典 「エルアラメインの戦」の意味・わかりやすい解説

エル・アラメインの戦 (エルアラメインのたたかい)
Battle of El Alamein

第2次大戦における主要な決戦の一つ。北アフリカでロンメル指揮の枢軸国(ドイツ,イタリア)軍は西方よりイギリスの植民地エジプトに向け進攻した。敗退を重ねていたイギリス第8軍は,モンゴメリー将軍を指揮官に迎えてから態勢を立て直し,まず1942年8月末,アラム・ファルファの戦闘で枢軸国軍を撃退した。次いで10月23日夜満月を利用して,エル・アラメイン付近の枢軸国軍陣地を攻撃,激戦の末11月4日に至りようやく突破に成功し,決定的な勝利を収めた。イギリス軍20万,枢軸国軍9.6万が戦闘に参加し,それぞれ1.3万,5.9万の損害を出した。この10月23日からの一連の戦闘を総称してエル・アラメインの戦といい,第2次大戦において連合国が攻勢に転じ,枢軸国を圧倒する大きい転換点となった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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