枢軸国(読み)スウジクコク

デジタル大辞泉 「枢軸国」の意味・読み・例文・類語

すうじく‐こく〔スウヂク‐〕【枢軸国】

第二次大戦前から戦時中にかけて、日本ドイツイタリア3国を中心として米・英・仏などの連合国に対立した諸国家。1936年、ムッソリーニローマベルリンを結ぶ垂直線枢軸として国際関係は転回すると演説したことに由来。→連合国3

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精選版 日本国語大辞典 「枢軸国」の意味・読み・例文・類語

すうじく‐こくスウヂク‥【枢軸国】

  1. 〘 名詞 〙 第二次世界大戦前から大戦中にかけて、ベルサイユ体制を維持しようとするイギリスフランスなどの資本主義先進国に対して「持たざる国」として結ばれた日本・ドイツ・イタリア三国、および三国側に属した国。反共産主義共通基盤とする。
    1. [初出の実例]「ことに日本は枢軸国(スウジクコク)の中ではこうしたことを知らないだけに」(出典国籍(1949)〈竹山道雄〉)

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百科事典マイペディア 「枢軸国」の意味・わかりやすい解説

枢軸国【すうじくこく】

1936年10月締結の独伊秘密協定背景に,11月ムッソリーニは〈ヨーロッパの国際関係は独伊両国を枢軸として転回するであろう〉と演説。同年11月日独防共協定が成立,1937年イタリアもこれに参加。こうして〈枢軸〉は,日独伊3国およびその同盟国を意味するようになった。→日独伊三国同盟
→関連項目国際連合信託統治

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「枢軸国」の意味・わかりやすい解説

枢軸国
すうじくこく
Axis Powers

第2次世界大戦時に連合国と対立したアルバニア,ブルガリア,フィンランド,ドイツ,ハンガリー,イタリア (のちに脱落して連合国側に参加) ,日本,ルーマニア,スロバキア,スペイン,タイの諸国をさす。 1936年 10月にドイツの A.ヒトラーとイタリアの B.ムッソリーニが両国の共同行動について協定を結び,11月ムッソリーニが演説のなかで,ドイツとイタリアの提携関係をローマ・ベルリン枢軸と呼んで以後,ローマ・ベルリン枢軸という言葉が一般的に用いられるようになった。さらに 36年 11月の日独防共協定および 37年 11月の日独伊防共協定の成立によって,日独伊3国の関係についてローマ・ベルリン・東京枢軸という言葉が生れ,それ以後,第2次世界大戦中に日独伊3国側に加わった交戦国を枢軸国と呼ぶようになった。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「枢軸国」の解説

枢軸国(すうじくこく)
the Axis

第二次世界大戦時におけるドイツ,イタリア,日本とその同盟国をさす。スペイン内戦の勃発によりイタリアとドイツが急接近したことを背景として,1936年11月1日ミラノでムッソリーニが行った演説中「ベルリン‐ローマを結ぶ垂直線は枢軸である」と述べたことに由来する。同年11月25日に日独防共協定が調印され,翌37年11月にイタリアがこれに参加して日独伊防共協定が成立したことにより,ベルリン‐ローマ‐東京を結ぶ枢軸が形成された。

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旺文社世界史事典 三訂版 「枢軸国」の解説

枢軸国
すうじくこく
the Axis

第二次世界大戦中にアメリカ・イギリスなどの連合国に対抗した諸国をさし,日本・ドイツ・イタリア3国がその中心
3国は,「持たざる国」として国内では全体主義が確立するいっぽう,1936年独伊枢軸,37年日独伊防共協定,40年日独伊三国同盟を通じて結束し,「持てる国」と対立して,第二次世界大戦に突入した。戦争勃発後,タイ・ハンガリー・ブルガリアなどが枢軸国側に参加。結局,枢軸国は連合国に完敗した。

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旺文社日本史事典 三訂版 「枢軸国」の解説

枢軸国
すうじくこく
axis-power

1936〜45年における日本・ドイツ・イタリアのファシズム3国によるアメリカ・イギリスに対する同盟関係
1936年,ドイツとイタリアの間にベルリン・ローマ枢軸が結成され,翌'37年日本も参加,日独伊防共協定を結んだ。さらに'40年日独伊三国同盟によって完成された。

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