コシダ(小羊歯)(読み)コシダ(英語表記)Gleichenia dichotoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コシダ(小羊歯)」の意味・わかりやすい解説

コシダ(小羊歯)
コシダ
Gleichenia dichotoma

ウラジロ科の常緑性シダ植物。朝鮮半島から東南アジアインドに分布し,日本では東北地方南部以南の暖地に多い。乾燥した日当りのよい斜面に生育し,しばしば大きな群落をつくる。根茎地中を長く匍匐し,赤褐色のあらい毛がある。葉の中軸枝は途中で伸張をやめ,1対の第2次中軸枝を出す。これを2~3回繰返し,最終の中軸枝は羽状になる。ほかの中軸枝は羽状ではないが,その基部に最下小羽片にあたる副枝を1対つけ,それらは羽状に深裂している。葉の裏面白色で,赤褐色の毛がある。胞子嚢群は小さく中肋と辺縁の中間に並ぶ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報