サルナシ(猿梨)(読み)サルナシ(英語表記)Actinidia arguta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サルナシ(猿梨)」の意味・わかりやすい解説

サルナシ(猿梨)
サルナシ
Actinidia arguta

マタタビ科落葉つる植物。アジア東部に広く分布する。日本各地の山地に普通に生える。全体はマタタビに似ているが葉先が白くならない。また茎の中央にある髄は褐色で大きなすきまが並び,縦断面でみると階段状の構造をもつのが特徴である。夏に,ウメに似た白い5弁の花を葉腋につけるが,多数あるおしべの葯 (やく) は褐色で,この点でも葯の黄色いマタタビと区別できる。果実は淡黄緑色に熟し,甘ずっぱい味がして,生食,または塩漬にすることもある。

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