塩漬(読み)シオヅケ

デジタル大辞泉 「塩漬」の意味・読み・例文・類語

しお‐づけ〔しほ‐〕【塩漬(け)】

野菜・魚・肉などを塩で漬けること。また、その漬けたもの。
値上がりを予想して買った株式が値下がりしたため値上がりを期待して長期間その株式を売らずに保有すること。
漬け物は、できるまでそのままにしておくところから》動きのない状態。また、動けない状態。「多額の資金塩漬けになる」
[類語]漬物お新香お香香香の物一夜漬け浅漬け古漬け糠漬け味噌漬け西京漬け粕漬け奈良漬けわさび漬け福神漬けべったら漬け沢庵漬け

えん‐せき【塩漬】

多く「塩せき」と書く》ハムソーセージなど食肉加工品の製造工程で、原材料食塩発色剤調味料などを加えて漬け込むこと。

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精選版 日本国語大辞典 「塩漬」の意味・読み・例文・類語

しお‐づけしほ‥【塩漬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 野菜や肉・魚などを塩に漬けること。また、その漬けたもの。しおおし。〔和玉篇(15C後)〕
    1. [初出の実例]「此人酒よく呑みなしていつとても肴に東(あづま)なる最上川にすみける花蟹といへるを塩漬(シホヅケ)にして、是れを好ける」(出典浮世草子・好色一代女(1686)一)
  3. 香の物をいう女房詞。〔女中詞(元祿五年)(1692)〕
  4. 取引相場で、買った株が大幅に値下がりしたので長い間売らずに置いておくこと。また、長い目でみて値上がりを見込んだ株のこと。
    1. [初出の実例]「額面を割っている船株などに塩漬投資なさるのも一案と思いますが」(出典:悪魔の火祭(1959)〈高木彬光〉九)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塩漬」の意味・わかりやすい解説

塩漬
しおづけ

食品の保存法の一つ。塩の防腐性を利用して食品を塩に漬ける。動物性,植物性のあらゆる食品に適用され,動物性食品の場合は,特に塩蔵ともいう。一般に即席漬と下漬がある。即席漬は,菜類,うり,キャベツなどの野菜類を薄い塩水 (2~5%) に短期間漬けて食用にするもので,冬季にはこの程度の塩分でもかなり保存がきく。味つけのためこんぶ,唐辛子などを添えることが多い。下漬は,福神漬,奈良漬,味噌漬などの加工漬物原料や魚介類をかなり長い間貯蔵するため,濃い塩分 (10~15%) に漬け,雑菌を抑え組織の軟化を防ぐために行われる。塩漬に貯蔵性があるのは食塩の次の性質による。 (1) 塩分が濃くなると,酸素が溶けにくくなるので好気性菌が発育しにくい。 (2) 塩素イオンの防腐効果。 (3) 酵素作用の阻害。

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世界大百科事典(旧版)内の塩漬の言及

【漬物】より


[種類]
 材料別にみると,野菜が最も多く,魚貝類がこれに次ぐ。漬床または漬液によって,塩漬,みそ漬,しょうゆ漬,酢漬,かす漬,こうじ漬,からし漬,ぬか漬などに分けられる。また,漬込み期間の長短によって当座(とうざ)漬と保存漬とに大別される。…

【取引所】より

…〈場味(ばあじ)〉ともいう。 塩漬け買った株が値下がりし,やむなく将来値上がりすることを期待して,じっと持ちつづけることをいう。また,目先的な値上がりより中・長期的観点から値上がりを期待して,安値圏にある株に投資することを〈塩漬投資〉ともいう。…

※「塩漬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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