ソロモン諸島沖地震・津波(読み)そろもんしょとうおきじしんつなみ

知恵蔵 の解説

ソロモン諸島沖地震・津波

南太平洋のソロモン諸島沖で2007年4月、大地震とそれに伴う津波が発生した。なお、日本ではソロモン沖「地震」と表記しているが、その被害の大きさから欧米諸国ではソロモン沖「津波」と呼ぶことが多い。震源地近くの村落ではほぼすべての家屋が倒壊し、数千人が避難生活を強いられた。地震・津波によって30人を超える死者が出ている。こうした事態を受けて、各国による支援活動が行われた。オーストラリア政府は、200万豪ドル(約1億9000万円)の緊急復興支援を決定し、また水や食糧などの緊急物資を提供、さらに兵士100人を派遣した。日本政府は、1300万円相当の緊急援助物資を供与したほか、国連児童基金(UNICEF)などを通じた計50万米ドル(約5800万円)の緊急無償資金協力を実施している。また、ソロモン諸島で治安維持活動に従事している「ソロモン諸島地域派遣団(RAMSI)」も負傷者の搬送や緊急救援物資の輸送に携わった。

(竹田いさみ 獨協大学教授 / 永野隆行 獨協大学准教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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