ネズミモチ(鼠黐)(読み)ネズミモチ(英語表記)Ligustrum japonicum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネズミモチ(鼠黐)」の意味・わかりやすい解説

ネズミモチ(鼠黐)
ネズミモチ
Ligustrum japonicum

モクセイ科の常緑低木で,タマツバキともいう。本州中部以南の暖地に生え,人家の庭や生垣によく植えられている。幹は直立し,樹皮灰色でよく分枝する。葉は対生し,長さ5~8cmの楕円形で質は厚く上面に光沢がある。夏に,新しい枝の先端に円錐花序を出して,白色の小花を多数密につける。花冠は長さ数 mmの筒状で先端が4裂する。花筒内に2本の短いおしべと1本のめしべがある。果実は長楕円形の核果で,紫黒色に熟する。形がネズミの糞に似ているところから,ネズミノフンともいう。本種は公害に強く,都市部でも盛んに生長する。最近,高速道路などに植えられているのは,中国産の近縁種トウネズミモチ L. lucidumが多い。和名は実や木がモチノキの仲間に似ているために名づけられたもの。

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