モチノキ

百科事典マイペディアの解説

モチノキ

モチノキ科の常緑高木。本州〜沖縄の山野にはえる。葉は厚く革質で,倒卵状楕円形。雌雄異株。4月,葉腋に黄緑色4弁の花を開く。雄花は2〜15個ずつ,雌花は1〜4個ずつつく。果実は球形で径約1cm,10〜11月,赤熟。材を細工物,印判とし,樹を庭木とする。樹皮からとりもちをとる。近縁のクロガネモチは関東地方〜沖縄の山地にはえ,葉は楕円形,5〜6月,淡紫色で4〜5弁の花を開く。果実は球形で小さく,集まってつき,秋に赤熟。枝や葉が黒みがかっているのでこの名がある。モチノキ同様庭木などとする。

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世界大百科事典 第2版の解説

モチノキ【Ilex integra Thunb.】

赤い実のなるモチノキ科の常緑小高木(イラスト)。樹皮から良質の鳥黐(とりもち)をとり,また樹形を整えて庭に植える。高さ15m,径50cmに達し,密に分枝する。幹の樹皮は灰白色褐色を帯びる。葉は互生し,長楕円形で長さ4~8cm,革質で表面は深緑色を呈する。雌雄異株で,4月前年枝の葉腋(ようえき)に淡黄緑色の小さい花を束生し,各花は4枚の平開する花弁をもつ。おしべは4本。晩秋径1cmほどの球形の核果が赤く熟し,小鳥が好んで食べる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

モチノキ
もちのき / 黐木
bird-lime holly
[学]Ilex integra Thunb.

モチノキ科の常緑高木。高さ10メートルに達する。幹は灰褐色。葉は長楕円(ちょうだえん)形で長さ4~8センチメートル、質は厚く、全縁である。4月、葉腋(ようえき)に黄緑色花を束生する。果実は核果で、赤く熟す。沿海の山地に生え、本州から沖縄、および中国に分布する。樹皮からとりもちをとるので、この名がある。庭木としてもっとも普通に栽培され、材は狂いが少ないため、そろばん玉、数珠(じゅず)、玩具(がんぐ)、版木などに用いる。近縁種シイモチ(椎黐)I. buergeri Miq.は葉に鋸歯(きょし)がある点でモチノキと区別され、山口県、愛媛県、九州に分布する。ツゲモチ(柘植黐)I. goshiensis Hayataもモチノキに似るが、葉と果実が小さい別種で、本州から沖縄に生え、中国・海南島や台湾にも分布する。
 モチノキ属は世界に約400種分布し、庭木として植えられるものが多い。ブラジルからアルゼンチンに分布するマテチャは、葉にカフェインを含むため飲用とされる。[門田裕一]

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