ハマビシ(浜菱)(読み)ハマビシ(英語表記)Tribulus terrestris; caltrop

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマビシ(浜菱)」の意味・わかりやすい解説

ハマビシ(浜菱)
ハマビシ
Tribulus terrestris; caltrop

ハマビシ科一年草または越年草。新・旧両大陸の熱帯地方に広い分布をもつ,いわゆる汎熱帯種の一つで,日本では東海地方より西の暖地の海岸砂地に生える。茎は分枝してはい,長さ 1mに達することがあり,軟らかい毛がある。葉は対生し偶数羽状複葉で長さ2~6cm,長楕円形の小葉を4~8対もつ。小葉の下面には特に白い綿毛が密生する。夏に,葉腋から黄色の花を単生する。花は小型で,萼は5片,花弁も5枚で楕円形,子房にも密に毛がある。果実は角状の2本の太いとげがある。生薬では果実をしつり子 (しつりし) と呼び,強壮,浄血,催乳薬とする。

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