一晶(読み)いっしょう

改訂新版 世界大百科事典 「一晶」の意味・わかりやすい解説

一晶 (いっしょう)
生没年:1643-1707(寛永20-宝永4)

江戸前期の俳人。姓は芳賀,名は治貞。通称は順益。別号は崑山翁,冥霊堂。似船・常矩(つねのり)の傘下から京都俳壇に登場し,秋風・信徳に兄事した。《四衆懸隔》(1680),《蔓付贅(つるいぼ)》(1681),《如何(いかが)》等を刊行し,1万3500句の矢数俳諧で名をあげ,談林俳諧の点者として認められた。1683年(天和3)に歳旦帳を刊行し,その春江戸に移住して蕉門親交を持ち,天和蕉風の一翼を担った。しかし《丁卯(ていぼう)集》(1682)刊行後は独立して他派と交わらず,雑俳点者として江戸俳壇に一家を成した。以後《千句前集》《八衆懸隔》《千句後集》等の俳書,《万水入海》《一塵重山》等の雑俳書を刊行。また画筆に優れ,その西鶴像は有名。〈一夜漏ル時雨に骨を絞ル哉〉(《一楼賦》)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「一晶」の解説

一晶 いっしょう

芳賀一晶(はが-いっしょう)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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