朝日日本歴史人物事典 「芳賀一晶」の解説
芳賀一晶
生年:生年不詳
江戸前期の画師,俳人。名は治貞,通称は玄益(順益とも)。別号,冥霊堂,崑山翁。はじめ京に,のち江戸に住む。移住後は医を業としたともいう。画師としては,鶏冠井令徳旧蔵の「崑山」印を使用。井原西鶴画像などの作品が有名である。俳諧においては特別の師系はないが,三井秋風,伊藤信徳らに兄事したこともある。天和期(1681~84)には松尾芭蕉と行動を共にし,貞享期(1684~88)には一家をなした。作風は,流行をとりこみ,延宝末から元禄にわたり尖鋭的に活躍。のちに沈滞する。編著には『丁卯集』『千句前集』などがある。<参考文献>白石悌三「芳賀一晶素描」(『近世文学―作家と作品』)
(楠元六男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報