世に旧る(読み)ヨニフル

デジタル大辞泉 「世に旧る」の意味・読み・例文・類語

・る

世の中に長くあって古びる。世間で珍しくなくなる。
御前に雪の山つくられたりし、―・りたる事なれど」〈朝顔
結婚歴がある。
「ただ人、はたあやしき女、―・りたるなど」〈蜻蛉

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精選版 日本国語大辞典 「世に旧る」の意味・読み・例文・類語

よ【世】 に 旧(ふ)

① 世に出て古くなる。世間で珍しくなくなる。
※後撰(951‐953頃)春中・七四「春雨の世にふりにたる心にも猶あたらしく花をこそ思へ〈よみ人しらず〉」
② 結婚の経験がある。
源氏(1001‐14頃)蜻蛉「ただ人、はた、怪しき女、よにふりたるなどをもちゐるたぐひ多かり」

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