精選版 日本国語大辞典 「春雨」の意味・読み・例文・類語
はる‐さめ【春雨】
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中国料理で用いられる,デンプンだけを原料としてつくった細い半透明の麵状の食品。中国では細いものを粉糸,太いものを粉条という。春雨の呼称がいつごろから行われているかははっきりしないが,明治末期の料理書《実用家庭支那料理法》(奥村繁次郎,1912)には春雨の語はなく,〈粉糸(そうめん)〉〈支那ぞうめん〉などと記してあるところから,おそらくこれ以降であろう。作り方はビーフン(米粉)に似ており,まず緑豆の粉をこねて底部に多数の孔をあけた筒の上部から入れ,底部の孔から沸騰している熱湯の中に線状に流しこむ。さらに加熱して水にさらし,乾燥させる。料理には熱湯でもどしてスープ,酢の物,いため物などに用いる。中国では北方に多く山東省竜口が名産地である。緑豆が少なく米の多い南方には,米を原料としたビーフンがある。近年ジャガイモやサツマイモのデンプンが多く用いられているが,緑豆に比べ煮崩れしやすく品質も劣る。日本では奈良県が主産地であるが,ジャガイモとサツマイモのデンプンを混ぜたものを原料とする。春雨は歴史の古い加工食品で,6世紀の農書《斉民要術》に〈粉餅〉として製法が出ており,筒の代りに中空の牛角を使用する以外現在の製法とほとんど変わらない。春雨とまったく同じもので薄板状にしたものを粉皮という。乾燥品もあるが,なまの粉皮をところてんのようにして街頭で売られている。また朝鮮そば(冷麵)はデンプンとソバ粉を等量に混合したものであるが,製法は春雨とまったく同じで,朝鮮そばからソバ粉を除くと春雨になる。
執筆者:田中 静一
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… ツリフネソウに似るが,花序が葉よりつき出さず,花は葉下に隠れるハガクレツリフネI.hypophylla Makinoは本州中部以西に,また草丈がやや高く,花は黄色のキツリフネI.nolitangere L.(英名touch‐me‐not)は北半球温帯に広く分布し,日本各地にある。 ツリフネソウ属Impatiens(英名touch‐me‐not,balsam,jewelweed)はアジア,アフリカの熱帯を中心に500種ほどあり,種子の形,実生の形態,子房の構造,染色体数など,きわめて多彩な変化がみられる。日本には3種が自生するにすぎないが,ホウセンカ,アフリカホウセンカ(インパチエンス)などの品種改良の進んだ園芸植物も栽培される。…
…夏の花壇や鉢物として広く利用されるツリフネソウ科の一年草(イラスト)。原産地はインド,マレー半島,中国南部。高さ30~60cm,茎は多汁で直立し,下部の節部はふくらむ。葉は粗い鋸歯のある披針形で密生し,葉腋(ようえき)に2~3花をつける。花は大きく花弁は5枚で幅広く互いに重なり,3片の萼のうち1片は湾曲した距となり,蜜腺がある。果実は5室,果皮は多肉で弾力があり,中の種子が熟して物に触れると,果皮は5片に裂けて巻き縮み,種子をはじき飛ばす。…
…蒸すかゆでたものと生野菜を切りそろえて盛り合わせ,調味料であえる。〈涼拌三糸〉(せん切り肉と野菜,春雨などのあえもの)。 焼鍋でいためたあと,調味料を入れて汁がなくなるまで煮つめる。…
※「春雨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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