主・重(読み)おも

精選版 日本国語大辞典 「主・重」の意味・読み・例文・類語

おも【主・重】

(「重」の意から)
[1] 〘名〙 (形動)
① 最も重要なこと。また、そのさま。物事の中心をなしていること。主(しゅ)となっていること。→おもに(主━)
浄瑠璃・狭夜衣鴛鴦剣翅(1739)一「まあ此身がおものあやまり。けらいはかくべつわたしをふびんとおぼしめし」
咄本・鯛の味噌津(1779)番太郎「われらがやうな福人は、ぬす人の用心がおもじゃ」
② (「オモ」と書く) 能狂言の主役の呼び名。現在はふつうシテと呼ぶ。⇔あど
狂言不審紙(1827)春「大蔵狂言に壱番の狂言の長する者を仕手と言、余流にては重と云と聞」
③ 主人。旦那。
※新ぱん普請方おどけ替詞(1818‐30頃か)「だんなをおも」
[2] 〘語素〙
① 重要な、中心をなすなどの意を表わす。「おも役」「おもだつ」など。
② 重いの意を表わす。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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