仁田忠常の妻(読み)にった・ただつねのつま

朝日日本歴史人物事典 「仁田忠常の妻」の解説

仁田忠常の妻

没年:文治3.7.18(1187.8.23)
生年:生年不詳
平安後期の武家の女性。夫忠常は源頼朝家臣。姓は新田とも書く。日ごろ尊崇する三島神社に夫の病気平癒を願い,夫は回復するが,その数カ月後,乗り合わせた参宮途中の船が転覆し,ただひとり溺死する。人々は「神が貞女である妻の志に感じ(召し)た」と噂し合った,と『吾妻鏡』は伝えている。

(真下道子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報