兀兀・矻矻(読み)こつこつ

精選版 日本国語大辞典 「兀兀・矻矻」の意味・読み・例文・類語

こつ‐こつ【兀兀・矻矻】

[1] 〘形動ナリ・タリ〙 物事に専心するさま。絶えずつとめるさま。また、じっと動かないさま。ごつごつ。
正法眼蔵(1231‐53)一顆明珠「たれか兀兀なりと検挙(けんこ)するあらん」
※ゆく雲(1895)〈樋口一葉〉中「面白くもない仕事に追はれて、〈略〉兀々(コツコツ)として月日を送らねばならぬかと思に」 〔漢書‐王褒伝〕
[2] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる) たゆまず着実に物事をするさまを表わす語。地味ではあるが確実に一つ一つしていくさま。
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「字書首引でコツコツ訳して見ては楽んで居た」

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