兄分(読み)アニブン

デジタル大辞泉 「兄分」の意味・読み・例文・類語

あに‐ぶん【兄分】

仮に兄と定めた人。兄貴分。⇔弟分
男色関係で、年上の者。念者ねんじゃ
「―への義理を立ててはこの山出づる事なし」〈浮・御前義経記・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「兄分」の意味・読み・例文・類語

あに‐ぶん【兄分】

〘名〙
① かりに兄と定めた人。実兄になぞらえて敬う人。
※歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)二番目「有明炭団の物事丸くする気か。のう、兄分」
② 男色関係での年長者念者(ねんじゃ)
※俳諧・貝おほひ(1672)二番「兄分に梅をたのむや児桜(ちござくら)蛇足〉」

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