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よけいなもの、なくてもよいむだなもの。「じゃそく」ともいい、転じて無益なこと、よけいなしわざをいう。中国、戦国時代の楚(そ)の国で、乏しい酒をめぐって数人の男が、早く蛇の絵を書き上げた者が、それを飲むという約束で競争をした。最初に仕上げた男が、余裕を示そうとして、左手に巵(さかずき)をとり、右手で蛇の足を書き加えたため、失格して酒が飲めなかった、と伝える『戦国策』「斉策上」の故事による。
[田所義行]
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…室町時代の画家の名とされるが,諸説があり不明な点が多い。現行の説で有力なものは,(1)蛇足軒は大徳寺真珠庵客殿の《山水花鳥図襖》あるいは群馬県立近代美術館蔵の《山水図》などを描いた夫泉宗丈(ふうせんそうじよう)(曾我派第2代,別号赤蠅)の軒号であり,確かに存在した名前である,(2)蛇足は江戸時代以降の文献にのみ見られる名前であり,真珠庵創建当時の画人の名としては確認できないので,後世混入の訛伝にほかならない,の2説がある。さらに最近は,(3)蛇足は墨渓以後の曾我派が代々用いた軒号であり,確かに存在した名前ではあるが一人の人物に確定することはできない,とする説も出されている。…
※「蛇足」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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