内つ国(読み)ウチツクニ

デジタル大辞泉 「内つ国」の意味・読み・例文・類語

うち‐つ‐くに【内つ国】

都のある国。大和国
「東のかた胆駒いこまの山をえて、―に入らむと欲す」〈神武紀〉
都に近い地方近畿地方畿内
「北は近江の狭々波の合坂山あふさかやまより以来を―とす」〈中臣連重本孝徳紀〉
外国に対して日本の国のこと。
「(仏法ヲ)帝国みかどに伝へ奉りて、―にあまねく通はさむ」〈欽明紀〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「内つ国」の意味・読み・例文・類語

うちつ【内つ】 国(くに)

① 都のある土地。大和国。
書紀(720)神武即位前(熱田本訓)「皇師(みいくさ)中洲(ウチツクニ)に趣かむと欲(す)
② 都に近い土地、地方。地方に対して畿内(きない)をいう。⇔外国(とつくに)
※書紀(720)仁徳四年二月(前田本訓)「邦畿之内(ウチツクニ)すら尚給(つ)がざること有り。況むや畿外諸国(とつくにぐに)をや」
③ 外国に対して日本の国をいう。⇔外国(とつくに)
※書紀(720)欽明一三年一〇月(寛文版訓)「帝国(みかど)に奉伝(つたへたてまつ)りて畿内(ウチツクニ)流通(あまねは)す」

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