流通(読み)るずう

精選版 日本国語大辞典「流通」の解説

る‐ずう ‥ヅウ【流通】

〙 (「るつう」とも)
① 仏語。教えが伝わり広まること。また、教えを伝えひろめること。
※勝鬘経義疏(611)流通説「如来将欲通此経
② (形動) 物事の事情に詳しく通じていること。何事もよく知りぬいていること。また、そのさま。りゅうつう。
※サントスの御作業(1591)二「ニネンノ ウチニ Sancta Scriptura ノ ゼンブ ヲ rutçǔni(ルツウニ) ソランジ タマウ ナリ」
③ 世に広まること。広く通用すること。流布。
※言塵集(1406)序「才学は流通の物也。我高名にあらず」
※日蓮遺文‐開目抄(1272)「法華経の流通たる涅槃経に、末代濁世に〈略〉正法の者は爪上の土のごとしと、とかれて候は」

りゅう‐つう リウ‥【流通】

〘名〙
気体や液体などが、ある通路をうまく流れ通ること。
※乾坤弁説(1656)享「水気流通する穴々の地あり」 〔魏志‐華陀伝〕
② 広く通じること。また、広く行なわれること。融通。るずう。
※怪化百物語(1875)〈高畠藍泉〉下「半過先生の化物が万能に達して、百般の事に流通せしも」
③ (「りゅうづう」とも) 貨幣、商品などが経済界や市場で移転されること。
※政談(1727頃)二「金銀金持の手に固まり居て世界へ流通せぬ故」

る‐つう【流通】

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デジタル大辞泉「流通」の解説

る‐ずう〔‐ヅウ〕【流通】

[名・形動]《「るつう」とも》
教えを伝え広めること。また、教えが広く行き渡ること。
「二仏の法を―して」〈浄・京今宮本地〉
物事によく通じていること。また、そのさま。りゅうつう。
「―で居ててふり袖のしうちなり」〈柳多留・一五〉

りゅう‐つう〔リウ‐〕【流通】

[名](スル)
空気や水などが、滞らずに流れかようこと。「空気の流通が悪い」「水路の流通を妨げる」
広く通用すること。また、広く行われること。「世間に流通している話」
貨幣・商品などが経済界や市場で移転されること。特に、商品が生産者から消費者に渡ること。「日銀券は法律の強制通用力によって流通する」「流通センター」

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流通用語辞典「流通」の解説

流通【distribution】

生産段階から最終消費段階(消費財の場合)もしくは最終仕様段階(産業財の場合)にいたる財貨またはサービスの流れそのもの、あるいは流れを推進する社会的経済機能、場合により流れを推進するための事業活動の遂行をいい、配給とほぼ同義である。

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世界大百科事典 第2版「流通」の解説

りゅうつう【流通】

流通には,商品経済に固有の流通すなわち商品売買の連鎖的過程意味と,いわゆる物的流通すなわち生産物の物理的移動との二つがあり,両者ははっきり区別されねばならない。ただし一般的には,商品の売買が行われると,それにともなって商品の場所的移動も行われることが多いので,両者はきわめて混同されやすい。
マルクス経済学からみた流通】
 しかし商品売買は,不動産の売買のように物理的移動がまったくともなわないものや,倉庫に保管された商品の所有者名義が変更されるだけの売買等もあることから直ちに明らかなように,必ずしも物理的移動をともなうものではない。

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