勝てば官軍、負ければ賊軍(読み)かてばかんぐん、まければぞくぐん

故事成語を知る辞典 の解説

勝てば官軍、負ければ賊軍

争いごとでは、結局は勝った方が正しく、負けた方は間違っていたとされてしまう、ということ。

[使用例] 勝てば官軍というけれど、人間負けちゃ駄目ですね[尾崎士郎*人生劇場残俠篇|1936~37]

[由来] 明治維新の際の薩長軍と幕府軍の戦いから生じたことば。「官軍」とは、政府の正規の軍隊で、「賊軍」とは、反乱軍のこと。のちの一八七七(明治一〇)年、政治家の大江卓西南戦争での官軍の勝利を聞いて詠んだ漢詩に、「勝てばすなわち官軍、敗るれば則ち賊(勝てば官軍として迎えられ、負ければ賊軍とされる)」とあります。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android