化学防御剤(読み)かがくぼうぎょざい(英語表記)chemopreventer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「化学防御剤」の意味・わかりやすい解説

化学防御剤
かがくぼうぎょざい
chemopreventer

癌の初期段階,増殖段階など各段階に応じて投与・摂取して人間が本来もっている生理的仕組みを増強させ,癌の進行を抑制する薬や食品アメリカの国立癌研究所が新しく打出した考え方に基づくもので,臨床的・病理的に癌と認識される前の段階で癌を防ごうというものである。従来は食事を中心とする生活習慣の改善が予防策主流であったが,それにビタミンAやβカロテンタモキシフェンなどの薬品を加えているのが特徴。現在の化学療法で用いられる細胞毒性物質は含まれていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android