宣和書譜(読み)せんなしょふ(英語表記)Xuān hé shū pǔ

改訂新版 世界大百科事典 「宣和書譜」の意味・わかりやすい解説

宣和書譜 (せんなしょふ)
Xuān hé shū pǔ

中国,北宋末期の徽宗朝の内府所蔵書作品目録。20巻。《宣和画譜》と同時に編纂され,漢より北宋に至る書家を,歴代諸帝王書,篆(てん)書,正書,行書草書,八分書,制詔誥命の7門に分け,各門の叙論,各書家の小伝および品等評論を付す。宋人の書が蔡京さいけい),蔡卞(さいべん),米芾(べいふつ)で終わるところから,これら3人を編者とする説がある。豊富な書法の史料として,また作品流伝の跡をうかがううえで貴重な資料である。
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世界大百科事典(旧版)内の宣和書譜の言及

【徽宗】より

…生来,書画,古器物を愛好する徽宗は,全国より名器を開封に集め,鑑賞のベテランでもある蔡京や,書・画学の博士らと鑑識,整理のうえ,内府に蔵した。このころ勅撰せられた《宣和書譜》《宣和画譜》《重修宣和博古図》などが現存するが,これらは書画,古器物鑑賞の学問を集大成したものとして高く評価される。このほか徽宗の悪政の一つに数えられている花石綱(かせきこう)も,文化史の上からみれば,またちがった評価が下される余地があるようである。…

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