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草書 そうしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

草書
そうしょ

漢字の書体の一種。篆書隷書を簡略化し,くずしたもの。初め草稿 (下書き) から発達し,漢代には書体の一つとして認められていた。初めは1字ずつ離して書く独草体だったが,次第に連綿体へと移行していった。書道の面では,王羲之をはじめとする晋代の名家たちによって芸術として完成されたといえる。

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百科事典マイペディアの解説

草書【そうしょ】

漢字の書体の一つで,曲線が多く,流動性に富む最も自由な書体。中国,秦末・漢初のころ,文章の草稿などを簡便に書く必要から自然に生まれたもので,後漢になると独自の芸術的な美しさを備えるに至った。
→関連項目王羲之王献之懐素行書祝允明草仮名孫過庭張旭日観楊凝式林良

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大辞林 第三版の解説

そうしょ【草書】

漢字の書体の一。筆画を最もくずした書体。そうがき。そう。 → 楷書行書

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

草書
そうしょ

漢字の書体の一種。もっとも簡略化の進んだ書体。楷書(かいしょ)が崩れて行書となり、行書がさらに崩れて草書ができたと考えられがちであるが、事実は異なり、後漢(ごかん)の紀元後100年に完成した許慎(きょしん)著『説文解字(せつもんかいじ)』の序文に「漢興(おこ)って草書あり」と記されているように、前漢時代(前202~後9)に正式書体である隷書(れいしょ)と併行して、草書が日常早書きの書体として使用されていた。これは文献上だけでなく、西域(せいいき)地方から発掘された竹簡や木簡の遺品でも実証されている。また、草書のなかには明らかに篆書(てんしょ)からつくられたと考えられるものもある。草書の形や筆勢にくふうが加えられ、洗練されて芸術的な美しい姿に発展したのは、晋(しん)代から南北朝時代にかけてのことであった。唐代には「狂草(きょうそう)」という奔放な草書を書いた張旭(ちょうきょく)や懐素(かいそ)が現れ、明(みん)代末期には王鐸(おうたく)や傅山(ふざん)などが多数の草書を続け書きする「連綿草(れんめんそう)」をよくした。[筒井茂徳]

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世界大百科事典内の草書の言及

【漢字】より

…楷書に至って漢字の字体は固定化され,今日に及んでいる。いっぽう楷書が隷書から発展する以前から,篆書や隷書をくずした,より簡略化された草書が用いられた。いわば漢字のデモティック・スタイルdemotic styleである。…

【書体】より

… 六朝時代にはこの意匠化した文字がはなはだ流行した。劉宋の王愔(おういん)《古今文字志目》は古書体36種として,古文篆,大篆,小篆,隷書,象形篆,科斗,殳書,繆書,鳥書,尚方大篆,鳳書,魚書,竜書,麒麟書,亀書,蛇書,仙人書,雲書,芝英書,金錯書,十二時書,懸針書,垂露書,倒薤書,偃波書,蚊脚書,草書,行書,楷書,藁書,塡書,飛白書などをあげている。このうち大篆,小篆,隷書,草書,行書,楷書,藁書などは小篆系の現在も通行の書体であり,他のものは篆隷を自然に存在するものに寓して意匠化した特殊書体で雑体と呼ばれる。…

※「草書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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