心焼く(読み)ココロヤク

デジタル大辞泉 「心焼く」の意味・読み・例文・類語

こころ・く

(「焼く」が四段活用の場合)胸を焦がす。心を悲しみもだえさせる。
「冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らねかもが―・く」〈・一三三六〉
(「焼く」が下二段活用の場合)思い焦がれる。
「人に逢はむつきのなきには思ひおきて胸走り火に―・けをり」〈古今雑体

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「心焼く」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 焼(や)

[一] (「焼く」が他動詞四段活用の場合) 心を乱す。胸を焦がす。
万葉(8C後)七・一三三六「冬こもり春の大野を焼く人は焼きたらねかも吾が情熾(こころやく)
[二] (「焼く」が自動詞下二段活用の場合) 思い焦がれる。心が燃える。
※古今(905‐914)雑体・一〇三〇「人にあはん月のなきには思ひおきてむね走り火に心やけをり〈小野小町〉」

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