我心(読み)あがこころ

精選版 日本国語大辞典 「我心」の意味・読み・例文・類語

あ‐が‐こころ【我心】

① (真心を赤心というところから) 「我が心赤(明)し」の「赤(明)し」と同音の地名明石にかかる。
万葉(8C後)一五・三六二七「安我己許呂(アガココロ) 明石の浦に 船泊めて」
② (真心は心を尽くすということから) 「我が心を尽くし」の「尽くし」と同音の地名、筑紫にかかる。
※万葉(8C後)一三・三三三三「我心(あがこころ) 筑紫の山の 黄葉の 散り過ぎにきと」
③ (汚れのない、よこしまでない心の意で) 「我が心清澄む」の「清澄」と同音の地名、清隅(きよすみ)にかかる。
※万葉(8C後)一三・三二八九「吾情(あがこころ) 清隅の池の 池の底」

が‐しん【我心】

〘名〙
自我にとらわれた心。→。〔六十華厳経‐二四〕
自分の心。〔改正増補和英語林集成(1886)〕〔観普賢経

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android