杵屋五三郎(3世)(読み)きねやごさぶろう[さんせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「杵屋五三郎(3世)」の意味・わかりやすい解説

杵屋五三郎(3世)
きねやごさぶろう[さんせい]

[生]1918.12.11. 東京,東京
[没]2013.2.2. 東京,文京
長唄三味線方。本名増田元弘(ますだちかひろ)。長唄囃子 5世望月長九郎門下の笛方望月長之助の二男,母は杵屋和歌代。3歳より長唄の手ほどきを受け,1933年,1世杵屋五三郎に入門。1936年杵屋五三助を名のる。1939年兵役につき中国へ。1944年除隊。1949年長唄協会主催の長唄コンクールで最優秀賞を受賞。1973年度芸術祭賞大賞受賞。切れ味のよい冴えた撥音で,しかも豪快さとともに繊細な抒情性を兼ね備え,全体を引っ張る迫力,間のよさは無類であった。1978年,3世杵屋五三郎を襲名。1989年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。2005年長唄協会会長に就任。同 2005年日本芸術院会員に選出される。『日月星(じつげつせい)』『大和寺』『筧の水』などを作曲

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android