此度(読み)コタミ

デジタル大辞泉 「此度」の意味・読み・例文・類語

こ‐たみ【×度】

こたび」の音変化。
「―は、院の上みづから降りたち」〈増鏡おどろの下〉

こ‐たび【×此度】

このたび。今度。こたみ。
「―巨勢君、ここなる美術学校に、しばし足を駐めむとて」〈鴎外うたかたの記〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「此度」の意味・読み・例文・類語

こ‐たび【此度】

〘名〙 このたび。今度。今回。こたみ。
書紀(720)垂仁三二年七月(寛文版訓)「今此行(コタヒ)の葬(もかり)に、いかかせむ」
落窪(10C後)一「こたびだに御かへりなくは、便(びん)なかりなん。今はただあひおぼせかし」

こ‐たみ【此度】

〘名〙 (「こだみ」とも) 「こたび(此度)」の変化した語。
※貞元二年左大臣頼忠前栽歌合(977)「山の端もこたみばかりは忘られて水の面ながら有明の月〈慶滋保胤〉」
読本椿説弓張月(1807‐11)続「這般(コダミ)の募(もとめ)に応じて」

この‐たび【此度】

〘名〙 今度。今回。このほど。こたび。
続日本紀‐天平神護元年(765)正月七日・宣命「此多比(このタビ)賜ふ位冠は」

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