瀬戸天目(読み)セトテンモク

デジタル大辞泉 「瀬戸天目」の意味・読み・例文・類語

せと‐てんもく【瀬戸天目】

中国建盞けんさんに倣って、瀬戸または美濃で焼かれた天目茶碗

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精選版 日本国語大辞典 「瀬戸天目」の意味・読み・例文・類語

せと‐てんもく【瀬戸天目】

〘名〙 天目茶碗の一種。中国の建盞(けんさん)の形を写した瀬戸焼の天目茶碗。室町末期から江戸中期頃までの間に焼かれた。和物茶碗として古い伝統をもつ。〔宗及茶湯日記(他会記)‐元亀三年(1572)一二月三日〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「瀬戸天目」の意味・わかりやすい解説

瀬戸天目
せとてんもく

室町時代中期以降,瀬戸窯で焼かれた天目茶碗一つ茶道流行に伴って,濃い柿釉 (かきゆう) の上に黒色釉のかかったものが珍重された。

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世界大百科事典(旧版)内の瀬戸天目の言及

【天目】より

…また焼成時には黒釉が一方に流れ,釉だまりができるよう傾斜面を作って焼成し,そのため内側見込みの釉だまりはわずかに傾斜面を見せている。また朝鮮半島でも高麗時代に黒高麗と呼ぶ黒釉の碗や瓶が作られ,日本でも鎌倉時代に瀬戸で黒褐釉が用いられ,建盞や玳皮盞にならった瀬戸天目や美濃天目が作られた。【河原 正彦】。…

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