熊掌(読み)ユウショウ

デジタル大辞泉 「熊掌」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐しょう〔‐シヤウ〕【熊掌】

クマ手のひら古来中国珍味として賞味される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「熊掌」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐しょう ‥シャウ【熊掌】

〘名〙 熊(くま)のてのひら。中国で、最も美味なものとして珍重された。熊蹯(ゆうはん)
異制庭訓往来(14C中)「熊掌、猩々唇、猪顙、兔髄」 〔孟子告子・上〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「熊掌」の読み・字形・画数・意味

【熊掌】ゆうしよう(しやう)

熊のてのひら。美味であるという。〔孟子、告子上〕魚は我が欲するなり。熊掌も亦た我が欲するなり。二ぬるを得べからずんば、魚を舍(す)てて、熊掌を取らんなり。

字通「熊」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の熊掌の言及

【中国料理】より

…たとえば,〈魚,我の欲するところなり。熊掌もまた我の欲するところなり。二者,兼ね得べからざれば,魚を舎(す)て熊掌を取るものなり〉とは孟子の言葉である。…

【手】より

… 14世紀のアラブ人冒険旅行家イブン・バットゥータは,スーダンの黒人が女性の手と乳房は人体の中で最も美味だと語った話を伝えている(《都市の不思議と旅の驚異を見る者への贈物》)。中国の四川料理に〈紅焼熊掌〉(熊の手のしょうゆ煮)が,雲南省の料理に〈大燉熊掌〉(熊の手の火腿(ハム)入り蒸しスープ)があり,とくに冬眠に入る前のヒグマの手は脂がのって柔らかなので珍重される。ヒグマは秋に穀果を多くとって肥え,手掌にみつなどの食物を塗り,冬眠中にこれをなめるなどといわれるが,料理に利用されるのは皮下脂肪だけである。…

【クマ(熊)】より

…当時,熊を捕殺すればその肉を食べていたことの証左であり,大昔からそれは当然行われていたはずで,貝塚などからの熊の骨の出土例もわずかながら見られる。熊といえば,中国料理で珍味中の珍味とされているのが熊掌(シユンチヤン)である。熊の前肢の足裏の肉で,とくに左前肢のそれが美味だとされる。…

※「熊掌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android