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告子 こくしGao-zi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

告子
こくし
Gao-zi

中国,戦国時代の斉の思想家。告は姓,名は不害。人間の本性は善でも不善でもなく,人間の善悪は環境によって規定されるという説をとった。性善説孟子と論争したことが『孟子』告子編にみえる。告子を墨家とする説,道家とする説などがある。

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デジタル大辞泉の解説

こく‐し【告子】

中国、戦国時代の思想家。一説に、名は不害。孟子と論争し、孟子の性善説に対し、人間の本性は善とも悪とも判別できず、導き方で善悪が定まるとした。生没年未詳。

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世界大百科事典 第2版の解説

こくし【告子 Gào zǐ】

中国,戦国時代の思想家。生没年不詳。孟子の論敵で,性について孟子としばしば論争し,〈性には善なく不善なし〉と主張したことで知られる。告子の性とは生まれつきの本能をいい,食欲や性欲を主要素と考えているが,〈性は渦を巻いて流れる水のようなもので,東の方へ堤を切り開くと水は東へ流れ,西の方へ切り開くと西へ流れる。性に善悪の区別がないのは,水に東西の区別がないようなものである〉と説いた。【日原 利国

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大辞林 第三版の解説

こくし【告子】

中国、戦国時代の人。名は不害。人の性について孟子と論争し、人間の性は本来善でも悪でもなく、導き方で善悪が定まると主張した。生没年未詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

告子
こくし

生没年不詳。中国、戦国時代の思想家。孟子(もうし)と同時代人であることから紀元前4世紀ごろの人と推測されるが、詳しい経歴は不明。彼の名は、人の性をめぐる孟子との論争によってとくに記憶されている。告子は孟子の性善説に対して、人の性とは単なる生まれつきのことで、善悪が固有するものではないと主張した。その論争の内容は『孟子』の「告子」上篇(へん)にみえる。なお告子は、仁内義外(じんないぎがい)説(仁は心の内にあるが義は心の外にある)を唱え、仁義ともに心の内にあるとする孟子に批判された。しかし告子は仁と義を否定してはいないのであって、そのことから彼を儒者とみなす説もある。[土田健次郎]
『小林勝人訳注『孟子』上下(岩波文庫)』

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世界大百科事典内の告子の言及

【性論】より

…すでに戦国時代の初期において,世碩(せいせき)なるものにより人の本性は善悪の両面への可能性をもつとする説が出されたという(《論衡》本性篇)。人の本性をめぐる孟子と告子の論争はあまりにも名高い。告子が人間の生への本能的な意欲を性としたのに対し,孟子は性善説をもって応酬し,儒教の性論の基礎を築いた。…

※「告子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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