翁倉山(読み)おきなぐらやま

日本歴史地名大系 「翁倉山」の解説

翁倉山
おきなぐらやま

女川おながわ地区の北方、北上町と本吉もとよし津山つやま町の境にあり、標高五三二・四メートル。追波おつぱ湾北側の山地の最高峰で、眺望の雄大さで知られ、その山容石巻いしのまき・栗原方面からも望まれる。近年はハイキングコースとしても注目をあびている。「女川村安永風土記」には翁倉梵天森おきなぐらぼんてんもり山とみえ、高さ三〇町五一間とあり、周囲の展望が細かに記されている。山頂近くには滝不動の石祠があり、古くは雨乞祈願が行われた。前掲風土記に翁ヶ滝・二之滝・三之滝とある山頂近くの小瀑が雨乞に霊験があるとして多くの祈願者があったと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の翁倉山の言及

【北上[町]】より

…1979年に海岸一帯は南三陸金華山国定公園に指定され,双子島などの島々はウミネコの繁殖地として知られる。北部の翁倉(おきなくら)山はイヌワシの生息繁殖地(天)となっている。【千葉 立也】。…

※「翁倉山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」