胎児外科(読み)たいじげか(英語表記)fetal surgery

知恵蔵 「胎児外科」の解説

胎児外科

出生前に胎児診断を行い、異常があれば外科的治療を行うこと。診断の多くには、超音波画像診断法が使われる。出生後の治療では障害が大きくなる、と判断される場合に適用となる。対象となる疾患は、横隔膜ヘルニア、水頭症、二分脊椎(脊髄発生の異常で、脊椎骨背側で左右2つに分離し、脊髄組織が脱出する病気)などである。胎児手術については、将来の有効な治療の1つとなるものと考えられるが、解決されるべき多くの技術的、倫理的課題が残されている。

(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android