化学辞典 第2版 「Λ型二重項」の解説
Λ型二重項
ラムダガタニジュウコウ
Λ-type doubling, Λ-type doublet
直線分子，対称こま分子，および球こま分子では，それぞれ分子軸のまわりの角運動量が量子化される．電子運動による角運動量の分子軸成分をΛℏで表すと，Λ ＝ 0，±1，±2，…である．零次の近似では＋Λと－Λのエネルギー準位が縮退しているが，分子全体の回転によって生じる角運動量と電子の角運動量の相互作用まで考慮すると，＋Λと－Λの準位が分離する．これをΛ型二重項とよび，分子スペクトルにおいては，通常，振動回転準位が二重項になる効果として観測される．
出典 森北出版「化学辞典（第2版）」化学辞典 第2版について 情報
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