《大いなる野望》(読み)おおいなるやぼう

世界大百科事典(旧版)内の《大いなる野望》の言及

【ヒューズ】より

… ヒューズは,46年,自分で設計した空中撮影偵察飛行機のテスト飛行で重傷を負ってから人が変わって世間から〈自己隔離〉をはじめ,1800万ドルの政府融資を取りつけ,5年の歳月を費やして設計建造した大型木造飛行艇が47年に完成したが使いものにならず,その件で上院の調査委員会に証人として出席したのが公に姿を見せた最後であるといわれる。66年11月から世間との関係をまったく絶ち,病的なまでのプライバシーを保持しながらラスベガス,ロンドン,〈税金回避の地〉バハマ諸島,アカプルコなどの一流ホテルのペントハウスを転々とし,1956年に結婚した女優ジーン・ピータース(1971年に離婚)の前にも姿を見せず,〈幻の経営者〉〈なぞの人物〉としてさまざまな事件やスキャンダルに名まえが登場し,64年に映画化されたハロルド・ロビンズの小説《大いなる野望》をはじめヒューズをモデルにした小説や伝記が多数書かれ,とくに71年,ニューヨークの大手出版社をだました無名の作家夫妻のにせ伝記事件まで起きて話題となった。76年4月,アカプルコからヒューストンへ向かう自家用ジェット機のなかで〈なぞの富豪〉が死亡したとき,アメリカのサイモン財務長官は,病院での遺体解剖と指紋によって〈間違いなく〉ヒューズであることを確認したと伝えられる。…

※「《大いなる野望》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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