岩石学辞典 「アイコール」の解説 アイコール 揮発性成分に富む花崗岩の分泌物あるいは流動相で,岩石の中に浸透して花崗岩化作用やミグマタイト化作用を起こす能力があると考えられたもの[Sederholm : 1926].ゼーダーホルムはミグマタイト化作用を起こす流体としてアイコールを考え花崗岩の近くから発散したものとしたが,ホルムキストはミグマタイト化の流体は花崗岩からではなく,周囲の母岩からきたものと考えた[Holmquist : 1921].この時点ではアイコールというあいまいな語が使用されたが,実体が不明で,これらの物質の記述は単なる推測であり,これらに関する実験事実は非常に少なかった.その後研究の進展とともに次第に揮発性成分や元素の拡散などのように明確な物質や機構が考えられるようになった. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報