花崗岩化作用(読み)かこうがんかさよう(その他表記)granitization

最新 地学事典 「花崗岩化作用」の解説

かこうがんかさよう
花崗岩化作用

granitification ,granitization

既存の岩石が溶融状態を経ないで,花崗岩質岩石に変化していく作用。花崗岩化作用を認める学者は変成論者と呼ばれ,花崗岩の成因マグマの結晶作用に求める火成論者と対立し,いわゆる花崗岩論争をしている。変成論はさらにdry理論とwet理論とに分かれる。前者はR.Perrin(1954)やH.Ramberg(1952)で代表され,イオンや固相状態での拡散に原動力を求め,後者はH.H.Read(1957)やP.Eskola(1950)で代表され,循環する溶液(あるいはマグマ)に原動力を求める。B.Keilhau(1836)命名

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関連語 青木

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「花崗岩化作用」の意味・わかりやすい解説

花崗岩化作用
かこうがんかさよう
granitization

花崗岩以外の岩石を,花崗岩化する作用。一種の変成作用で,溶融状態を経ないで花崗岩に変化するという考えである。この考えは N.ボーエン (1928) の玄武岩マグマからの分別結晶作用によって,実在する多量の花崗岩の成因を説明できないことや,ある種の花崗岩が片麻岩など,高度の広域変成岩と漸移関係を示し,両者が構造的に調和を保つとみられることなどから出たもので,1930年代から 50年代まで岩石学の論争の的になった。花崗岩化作用は一種の交代変成作用とする考えや,片麻岩に花崗岩質マグマがしみこんだとする考えなど諸説が出たが,決着をみないまま否定的意見が強まっている。日本では北海道日高山脈南部 (日高変成帯) ,天竜川中流 (領家変成帯) ,飛騨高原 (飛騨変成帯) などに,この成因の花崗岩がみられると報告されている。

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岩石学辞典 「花崗岩化作用」の解説

花崗岩化作用

granitification: 堆積性の岩石が熔融状態を経ずに変成岩の過程で花崗岩または花崗岩質片麻岩に変化すること.高温である必要はない[Virler : 1847, Delesse : 1952].
granitization: 岩石の成分が加わったり移動し去ったりすることによって,いろいろな組成や成因の既存の固体の岩石が,熔融したマグマの状態を通らずに花崗岩あるいは花崗岩質岩類に変化する過程[Sederholm : 1923].この作用にはパリンジェネシスシンテクシス,交代作用,ミグマタイト化作用など様々なものが含まれており,花崗岩化作用の考え方も多様[Sederholm : 1923, Grout : 1941, Read : 1944].

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