日本大百科全書(ニッポニカ) 「アディティ」の意味・わかりやすい解説 アディティあでぃてぃAditi 古代インドの女神。もとは「無拘束、自由、無垢(むく)、無限」を意味する普通名詞で、その個性はかならずしも明らかではない。おそらくは無限の空間、天界、大地、あるいはそれらをも超えたものを意味していたであろうと思われる。諸神の母、とりわけアーディティヤ神群の母として、これらアーディティヤより逆に想定された女神と考えられる。アーディティヤ神群のなかには、ベーダの神界で重きをなした律法神バルナ、契約神ミトラをはじめとして、款待の神アリヤマン、分配・幸運の神バガ、配当の神アンシャ、意力の神ダクシャらが含まれている。[原 實] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アディティ」の意味・わかりやすい解説 アディティAditi インド神話においてアーディティヤ神群の母とされる女神。a-ditiは無拘束,無限を意味する。『リグ・ベーダ』において,アディティに捧げられる独立賛歌は3詩節のみである。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報