あとはかなし

大辞林 第三版の解説

あとはかなし

( 形ク )
痕跡こんせきがない。行方を知る手がかりがない。 「たづねきこえ給へど-・くて/源氏 若紫
頼りない。心細い。 「いと-・き心ちして/源氏 玉鬘

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

デジタル大辞泉の解説

あとはか‐な・し

[形ク]
手がかりがない。行方が知れない。
「男も、尋ね給はむに―・くはあらねど」〈・花宴〉
心細く頼りない。はかない。
「いと―・き心地して、うつぶし臥し給へり」〈玉鬘

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

あとはか‐な・し

〘形ク〙
① 痕跡がない。探す手掛かりがない。跡形もない。
源氏(1001‐14頃)若紫僧都御許にも尋ねきこえ給へど、あとはかなくて」
② 心細く頼りない。とりとめがない。はかない。
※源氏(1001‐14頃)玉鬘「行くさきも見えぬ浪路に舟出して、風にまかする身こそ浮きたれ。いとあとはかなき心地して、うつぶし伏し給へり」
[語誌]「あとはか(もなし)」も含め、用例は「古今集」以後の中古例が主で、平安時代の和文特有語といえる。

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