最新 地学事典 「アトリタス」の解説
アトリタス
attritus
米国で用いる石炭組織成分の一つ。透明・不透明の両アトリタスがある。前者は透明な腐植崩壊物で構成され,胞子・花粉・角皮・樹脂質物と少量の不透明物質を含み,一般に強靱炭・褐炭中にみられる。コークス化性は腐植崩壊物の量が多い場合はアントラキシロンに似る。水素添加は容易。アントラキシロンより酸化されにくく,フゼーン・不透明アトリタスより酸化されやすい。後者は不透明な物質で,これには厚さ30µm以下のフゼーン,粒状(直径0.5~1.5µm)・無定形塊状不透明物質,細かく分離したフゼーン,菌核類がある。有煙炭と多くの暗炭の特徴的成分。粘結・膨張性はないが,石炭中に適当量存在する場合はコークス化性に寄与する。酸化・水素添加はされにくい。R.Thiessen(1919)命名。
執筆者:徳永 重元
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

