日本の自動車技術240選 「アニオン電着塗装」の解説
アニオン電着塗装
製作(製造)年1965
製作者(社)トヨタ車体(株)
資料の種類設計図・文献
現状保存・非公開
会社名トヨタ車体㈱
通称名アニオン電着塗装(ED塗装)
搭載車名コロナハードトップ(RT50)
製作年1965.4
協力者トヨタ自動車㈱
構造・方式・手段・方法等塗装工程:①補助電極取付(8種)②補助電極短絡テスト③プラス電極及び耳輪取付④ED塗装⑤水洗+エアブロー⑥補助電極・プラス電極取り外し⑦エアブロー⑧補修塗装⑨ED塗膜焼付ED塗装方法:塗料濃度(加熱残分):14.0±1.0%;電圧:55~80V;膜厚:20~30μ(ボデー側面);塗料pH:7.8±0.3;コンベアスピード:1.6m/min;塗料温度:23±2℃(第1次温度管理範囲);液循環:1サイクル/h;その他工程条件:⑤水洗スプレー圧:1.0±0.2kg/c㎡;⑤エアブロー圧:1.5±0.2kg/c㎡;⑦エアブロー圧:4.0±0.5kg/c㎡;⑨焼付:ボデー温度160±10℃、保持時間25±5min;塗料:エスベアTS-4(ブラック):神東塗料㈱
エピソード・話題性自動車ボデーライン量産方式のアニオン電着塗装を開発し、日本で最初に稼動する。
特徴 従来の防錆塗装方法のエアースプレー方式やディッピングに比べ、塗膜厚さが時間・電圧等によって簡単にコントロールでき、均一な膜厚が容易に得られる。しかもエッジやコーナー部・箱の内部やスポット溶接部も十分な塗装ができ、またタレのない塗膜が得られた。 低濃度途料侵漬法であり、ボデーによる槽外への塗料持出し量が低減し、塗料損失が少ない。 防錆力は閉断面部を含めて格段に向上した。
参考文献トヨタ車体50年史(第4章 塗装生産方式の変遷と生産性向上)
その他事項技術用途:ボデー防錆(下塗り)塗装;実物所在:トヨタ博物館(RT50);
出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報