アブラーモフ(読み)あぶらーもふ(その他表記)Фёдор Александрович Абрамов/Fyodor Aleksandrovich Abramov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アブラーモフ」の意味・わかりやすい解説

アブラーモフ
あぶらーもふ
Фёдор Александрович Абрамов/Fyodor Aleksandrovich Abramov
(1920―1983)

ロシアの小説家。ロシア北西部アルハンゲリスク州の寒村に生まれる。レニングラード大学文学部を卒業。一時期同大学のソビエト文学講座の主任を務めた。1954年には農村の矛盾を隠蔽(いんぺい)、美化しがちな戦後文学の姿勢を厳しく指弾する論文を発表し物議をかもした。1970年代に台頭した農村派文学の代表格と目されるその作品には、大地に根ざして生きる人々の強靭(きょうじん)さとともに、集団化のなかで荒廃してゆく農民の精神を描いたものが少なくない。『兄弟たちと姉妹たち』(1958)、『二度の冬と三度の夏』(1968)、『わかれ道』(1973)、『家』(1979)は、アルハンゲリスク州の貧しいペシカノ村を舞台に戦中戦後の農民の過酷な生活を描いた四部作。

[浦 雅春]

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