主任(読み)しゅにん

精選版 日本国語大辞典 「主任」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐にん【主任】

〘名〙 主としてその任にあたること。また、その人。任務担当者上席の者。
※暴夜物語(1875)〈永峰秀樹訳〉魔君商人の物語「剰さへ其縊手は自からの主任たり」

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デジタル大辞泉 「主任」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐にん【主任】

その任務を中心になって行う人。また、その任務の担当者の中で上席の人。「数学科主任」「警備主任
[類語]デスクプロデューサーコミッショナーコーディネーター

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「主任」の意味・わかりやすい解説

主任
しゅにん

学校組織を円滑に運営する目的で置かれた職制。学校における主任は明治以来の伝統があり,文部省令で主任を定める以前から全国に普及していた。1971年,中央教育審議会答申で,学校の業務を組織的に実施できるよう,教務主任,学年主任,学科主任などの管理上,指導上の職制を設け,校務を分担する必要性を指摘した。これをうけて文部省は 1975年,主任の制度化をはかる「学校教育法施行規則の一部を改正する省令」を公布した。1981年の沖縄県を最後に,全国において主任制が実施された。主任の職務は,校長の監督を受け,当該部門の企画立案,連絡・調整および指導・助言を行なうこととされたが,(1) 監督権限をもたない,(2) 1年ごとに選任され「職」として設置されていない,(3) 系統だった研修による能力の育成が難しい,(4) 教育業務連絡指導手当(主任手当)は支給されるが,職責に見合った教育職員給料表の級が置かれていない,など制度上の限界が指摘されている。日本教職員組合は,主任制が学校における管理運営体制の強化をはかり,学校運営のなかに命令体制を持ち込むとして当初から反対の立場をとった。

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世界大百科事典(旧版)内の主任の言及

【商業使用人】より

…現在の企業では店長,支店長など多様な名称が用いられている),番頭・手代その他営業に関するある種類または特定の事項の委任をうけた使用人(43条。部長,課長,係長,主任などが原則としてこれにあたる),物品販売店舗の使用人(44条)があり,それぞれ,支配人については営業に関する包括的代理権,番頭・手代等についてはある種類または特定の事項に関する代理権,物品販売店舗の使用人については当該店舗にある物品の販売についての代理権の存在が法律上擬制されている。商人がこれらの代理権に制限を加えたとしても,善意の第三者にはこの制限をもって対抗できないものとされている(38条3項等)。…

※「主任」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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