改訂新版 世界大百科事典 「アムルブンアルアース」の意味・わかりやすい解説
アムル・ブン・アルアース
`Amr b.al-`Āṣ
生没年:570ころ-663・664
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…その後メソポタミアからの移民によって,南部の東の山がナイル川に迫った要地にバビロンBabylōnの町ができ,やがてそこにローマ人が砦を築き,ビザンティン時代も支配の拠点となった。641年,エジプトに侵入したアラブ軍の将軍アムル・ブン・アルアースはビザンティン軍を破ってこの地を奪い,642年にエジプト総督のための軍営都市(ミスル)フスタートをここに設定した。部族ごとに設営したアラブ軍にはイエメン系の者が多く,ヒジャーズ,シリアのアラブがこれに次ぎ,シリアから随伴したギリシア人やユダヤ教徒の商人などもハムラーとよばれる住区を与えられた。…
…ローマ時代にも改修工事が行われて使用されていたが,やがて土砂の堆積によって荒廃してしまった。642年アラブ・イスラム軍の将,アムル・ブン・アルアースがフスタート(現,カイロ)の町を築いたとき,この運河を再開発してフスタートと紅海を結ぶ〈信徒の長の運河(エジプト運河)〉を建設した。スエズ近郊1.6kmに位置するクルズムal‐Qulzumは,この運河の起点として古くから知られていた。…
※「アムルブンアルアース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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