あらます(読み)アラマス

デジタル大辞泉 「あらます」の意味・読み・例文・類語

あらま・す

[動サ四]名詞あらまし」の動詞化事前に、そのことについてあれこれと思いめぐらす。予想する。
「さまざま―・すほどに夜も明け方になりぬ」〈弁内侍日記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「あらます」の意味・読み・例文・類語

あらま・す

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 名詞「あらまし」から出た語か ) 将来のことなどを前々から思いめぐらす。推測する。予期する。予定する。
    1. [初出の実例]「杖に書きつけて櫛形(くしがた)よりさしいださばやなど、さまざまあらますほどに、夜もあけがたになりぬ」(出典:弁内侍日記(1278頃)宝治三年正月一五日)
    2. 「夕(ゆふべ)の陽(ひ)子孫を愛して、さかゆく末を見んまでの命をあらまし」(出典:徒然草(1331頃)七)
    3. 「何となき手ずさみの筆の跡(あと)までも、只都へいつかと、あらまされたる言の葉をのみ書おき」(出典:太平記(14C後)二〇)

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