化学辞典 第2版 「アリイン」の解説
アリイン
アリイン
alliin
S-allylcysteine sulfoxide.C6H11NO3S(177.22).ニンニクAllium sativumの球根に含まれている一種のアミノ酸.球根のメタノール抽出液から分別沈殿で得るか,L-システインをアリル化後,過酸化水素で酸化すると得られる.針状結晶.融点164~166 ℃(分解).+67.7°(水).水に易溶,有機溶媒に不溶.アリインが酵素アリイナーゼの作用で分解して,ニンニク臭をもつ黄色の液体,アリシン(allicin,S-2-propenyl 2-propene-1-sulfinothioate)を生成する.アリシンは,C6H10OS2(162.28).1.112.1.561.水に微溶,エタノール,エーテル,ベンゼンに可溶.ニンニクの抗菌成分で,殺菌剤として用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報