ありんす(読み)アリンス

デジタル大辞泉 「ありんす」の意味・読み・例文・類語

あり◦んす

[連語]あります」の音変化。江戸新吉原遊女が用いた語。
「なんだか、ご法事にあふやうで―◦んす」〈黄・無益委記〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ありんす」の意味・読み・例文・類語

あり‐・んす

  1. 〘 連語 〙 「あります」の意で、主に江戸新吉原の遊女が用いた語。吉原の郭言葉のうち、最も代表的なものとされる。
    1. [初出の実例]「ありんすを通ひ御針もちっといい」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和四(1767)松三)
    2. 「しかし今は〈略〉余(あんま)りざんすのありんすのと、いはねへ方がいいだろふノ」(出典人情本・英対暖語(1838)初)

ありんすの語誌

一般に「あります」から転じたとみられているが、別に、助動詞が複合してなった「やります」の変化形「やんす」、更に転じた「いんす」を基とする見方(アリインス→アリンス)もある。

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