アルジェリア日本人人質事件(読み)アルジェリアにほんじんひとじちじけん

百科事典マイペディア の解説

アルジェリア日本人人質事件【アルジェリアにほんじんひとじちじけん】

2013年1月アルジェリアのイナメナス近郊の天然ガス精製プラントをアルカーイダ系武装集団のイスラム聖戦士結盟団(モフタール・ベルモフタールが指導者)が襲撃,アルジェリア人150人と日本人10人を含む外国人41人が人質とされた事件。犯行グループはフランスの軍事介入の停止,過激派メンバーの釈放を要求。アルジェリア政府は軍の特殊部隊を投入し,銃撃戦の末制圧した。この戦闘の間に日本人10人を含む8ヵ国37人が死亡した。死亡した日本人はアルジェリアで長くプラント建設を手がけてきた日揮の社員・関係者である。日揮は1969年からアルジェリアでプラント建設を行っており,アルジェリアで数多くのプロジェクトを成功させた実績を持つ。工事を行う際には現地のエンジニアを雇い,教育していたため現地での信頼は厚かったといわれる。

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